短期給付

病気やケガをしたときの給付

診療を受ける場合

組合員が公務によらない病気や負傷により診療を受けるときは、保険医療機関に組合員証等を提示して診療を受けることが原則です。

この場合、組合員は一部負担金(家族の場合は自己負担金)を負担するだけで療養の給付を受けることができます。また、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、訪問看護療養費、高額療養費の給付を受けることもできます。

やむを得ない事情で組合員証を提示できなかった場合、あるいはその他特定の場合は組合員、家族とも「療養費」の給付を受けることができます。

なお、災害その他特別な事情がある場合は、一部負担金の減免や支払猶予が受けられる場合があります。

組合員証等で診療を受けるとき(療養の給付・家族療養費)

法56条、57条、57条の3、57条の4、62条の2

組合員又はその家族(被扶養者)が、公務によらないで病気になったり、ケガをしたときは、保険医療を扱っている病院や保険薬局などの窓口へ組合員証等を提示することによって必要な診療を受けることができます。

組合員証等を使って診療を受けるときは、組合員は一部負担金を、家族(被扶養者)は自己負担金を支払えば、残りは全額共済組合が負担します。また、紹介状なしで特定機能病院及び500床以上の大病院などを受診する場合、原則として初診時または再診時に3割〜1割の自己負担に加え、定額負担が必要になります。定額負担の最低金額は、初診時に5,000円(歯科は3,000円)、再診時に2,500円(歯科は1,500円)となります。ただし、緊急その他やむを得ない事情などがある場合には、定額負担を必要としないこともあります。

なお、この医療費の一部負担(自己負担)の額が一定額を超えるときは、高額療養費が支給されます。また、組合員には「一部負担金払戻金」が、家族(被扶養者)には「家族療養費附加金」が支給されます。

  共済組合の負担 一部負担(自己負担)
組合員
療養の給付
療養費の7割 療養費の3割
被扶養者
家族療養費
療養費の7割 療養費の3割
70歳以上75歳未満の組合員又は被扶養者
  …… 共済組合の負担8割、一部負担(自己負担)2割(昭和19年4月1日以前に生まれた者は、共済組合の負担9割、一部負担(自己負担)1割)。
    ただし、一定以上所得のある者は、共済組合の負担7割、一部負担(自己負担)3割。
義務教育就学前の子……共済組合の負担8割、一部負担(自己負担)2割。

入院中の食事代(入院時食事療養費)

組合員やその家族(被扶養者)が入院中に食事の提供を受けるときは、次の額を支払えば、残りは共済組合が負担します。

食事療養標準負担額 1食につき360円

ただし、次の場合に該当し、共済組合から食事療養標準負担額の減額認定を受けている者は、それぞれ以下の金額に軽減されます。

市町村民税非課税等の組合員とその家族(被扶養者) 1食210円
①の場合で、過去12か月の入院日数が90日を超えている場合 1食160円
市町村民税非課税等の組合員とその家族(被扶養者)で、所得が一定基準以下の場合 1食100円
平成30年度から460円となる予定です。

これら食事に係る負担額は一部負担金払戻金、家族療養費附加金、高額療養費制度の対象とはなりません。

65歳以上75歳未満の居住費、食費(入院時生活療養費)

長期療養入院している65歳以上75歳未満の組合員やその家族(被扶養者)が生活療養(食事療養並びに温度、照明、給水に関する適切な療養環境の形成)を受けるときは、食費、居住費の一部として次の額を支払い、残りは共済組合が負担します。

生活療養標準負担額 食費460円(1食)、居住費320円(1日)

ただし、次の場合に該当する者は、それぞれ以下の金額に軽減されます。

市町村民税非課税世帯 食費210円(1食)、居住費320円(1日)
年金受給額80万円以下等 食費130円(1食)、居住費320円(1日)
老齢福祉年金受給者 食費100円(1食)、居住費なし
医療保険適用の療養病床について、入院医療の必要性の高い患者(人工呼吸器、中心静脈栄養等を要する患者や難病等の患者)に関しては、上記入院時食事療養費に係る負担額のみとなります。
これらの生活療養に係る負担額は、一部負担金払戻金、家族療養費附加金、高額療養費制度の対象とはなりません。
食費460円は、医療機関により420円となる場合があります。

組合員証等が使用できなかったとき(療養費・家族療養費)

法58条、59条

組合員又はその家族(被扶養者)が病気やケガをしたときの診療は、組合員証等を病院などの窓口に提示して受けるのが原則ですが、次のような緊急やむを得ない事情で組合員証等を使用できなかった場合は、診療にかかった費用を本人が一時立て替え、その後共済組合に請求し、共済組合が必要と認めたときは、組合員は一部負担分(3割)、家族(被扶養者)は自己負担分(3割)を控除した残りの額を療養費又は家族療養費として受けることができます。

また、この一部負担(自己負担)の額(食事療養標準負担額、生活療養標準負担額を除きます)が一定額を超えるときは、高額療養費、一部負担金払戻金又は家族療養費附加金が支給されます。

1.やむを得ない事情のため組合員証等を使用できなかったとき

診療を受けるときは、組合員証等を持参して、保険を扱う病院・診療所で診療を受けるのが原則で、それ以外の方法で診療を受けても、共済組合は医療費を支払わないことになっています。しかし、たとえば旅行中急病にかかり組合員証を持ち合わせていなかった場合のように、どうしてもやむを得ない事情で組合員証等を使って診療を受けることができなかったときは、ひとまず自分で医療費を支払い、あとで共済組合から療養費又は家族療養費を受けることができます。この方法はあくまで例外でやむを得ない事情と共済組合が認めた場合に限られます。

注1 自費診療のときは、保険適用による場合の医療費よりも高くなることがありますが、共済組合からの支給額は保険点数で計算するため、実際に立て替えた額よりも少なくなる場合があります。
注2 請求には、医療費の領収書及び診療の内容がわかる明細書(診療報酬明細書)が必要となります。

2.はり・きゅう師などの施術を受けたとき

神経痛などの慢性病の治療であらかじめ医師の同意を得て、はり・きゅう師などから施術を受けた場合(一定期間に限ります)や骨折などで柔道整復師の施術を受けた場合には、療養費又は家族療養費が支給されます。

ねんざなどで柔道整復師の施術を受ける場合は、ほとんど組合員証等が使用できます。

注1 はり・きゅう師などの施術については、自由診療の場合が多く、療養費支給基準により定められた保険適用できる医療費より高くなることがありますが、共済組合からの支給額は当該療養費支給基準に基づき計算するため、実際に立て替えた額よりも少なくなる場合があります。
注2 請求には、鍼灸院等から発行される療養費支給申請書、領収書及び医師の同意書が必要となります。

3.治療用装具を購入したとき

医師が治療上必要であると認めた関節用装具、コルセットなどの治療用装具(厚生労働省の認可を受けているものに限ります)を購入した場合には、その購入代金が療養費又は家族療養費として支給されます。

  • 小児弱視等の治療用眼鏡も対象となります。(9歳未満)
  • リンパ節郭清術を伴う悪性腫瘍の術後に発生する四肢のリンパ浮腫のための弾性着衣及び弾性包帯も対象となります。
注1 治療用装具には、種類・年齢に応じた「耐久年数又は再購入期間」が定められており、特別な事情がない限り、耐久年数又は再購入期間以内の再請求はできません。破損・故障の場合は、医師の指示に基づき修理・調整を行ってください。また、治療用装具ごとに支給基準額(上限額)が定められており、その額を超えての支給はできません。
注2 請求には、装具部品の明細書、領収書及び医師の証明書が必要となります。

4.輸血の血液代を払ったとき

輸血のための生血代については、親子、兄弟、配偶者などの親族から血液の提供を受けたときを除き、その費用が療養費又は家族療養費として支給されます。

5.海外で診療を受けたとき

外国で病気やケガのため医者にかかり、その費用を支払ったときは、療養費又は家族療養費が支給されます。

注1 療養費又は家族療養費の算定は、国内の基準により計算されますので、医療事情の違いから実際に支払った額より少なく支給されることがあります。
注2 請求には、診療内容明細書と領収書が必要となります。また、航空券・パスポートなどの写しや共済組合が海外の医療機関等に受診内容等の照会を行うことの同意書なども必要となります。

差額を自己負担するとき(保険外併用療養費)

法57条の5

共済組合の短期給付等の公的医療保険が適用となる医療と保険外の医療を併用して受けることはできませんが、法令で定める次の医療(評価療養・患者申出療養・選定療養)については併用が認められています。

この場合、保険診療と変わりのない基礎的な部分(診察、検査など)については、保険外併用療養費として、一般の保険診療と同様の給付が受けられます。

ただし、基礎的な部分との差額(保険外の部分)については、共済組合の給付対象とはならず組合員又はその家族(被扶養者)が支払うことになります。

1.評価療養、患者申出療養

評価療養は保険医療機関からの届出により、患者申出療養は患者からの申出に基づき保険導入のための審査(審議)又は評価を行うもの(先進医療、国内未承認薬等)

  • 先進医療を受けたり、国内未承認薬を使用する場合等は、保険診療と変わりのない基礎的部分について、保険外併用療養費として保険診療が受けられます。しかし、これ以外の部分については組合員又はその家族(被扶養者)が支払うことになります。

2.選定療養

保険導入を前提としないもので、快適性・利便性に係るもの、医療機関の選択に係るもの等(差額ベッド、歯の治療、予約診療や時間外診療等)

  • 差額ベッド
    普通室より条件のよい病室(個室、2人部屋など)を選んだときや長期療養でより良好な療養環境の提供を受けたときは、差額を支払うことになります。
  • 歯の治療
    歯の治療には、使用材料ごとに一定の制約が設けられています。金合金、白金加金などの材料を使いたいときは、治療方法に応じて給付範囲の材料との差額を支払うことになります。
  • 予約診療や時間外診療
    予約診察制をとっている病院で予約診療を受けた場合や、時間外診療を希望した場合などは、予約料や時間外加算に相当する額などは自己負担となります。

組合員証等で受けられない診療

組合員又はその家族(被扶養者)の病気やケガについては、組合員証等を保険医療を扱っている病院などに提示して診療を受けることができますが、次のような場合には、組合員証等を使用しての診療は受けられません。

1.単なる予防措置及び疲労回復措置

健康診断、予防注射、虫歯の予防処置やビタミン注射などの単なる疲労回復処置

2.美容・整形のための処置・手術

美容・整形手術(隆鼻術など。ただし、ケガをした後の処置は組合員証等で受けられます。)、しらが、多毛などの処置、近視・遠視・斜視・色覚異常の診療(視力の回復が望めるときの診療は組合員証等で受けることができます。)

3.正常な出産

異常分娩のときの診療は、組合員証等で受けることができます。

4.経済的理由等による妊娠中絶

母体が危険なときの妊娠中絶は、組合員証等で受けることができます。

5.治療用装具

治療用装具については、組合員証等が使用できませんので、療養費・家族療養費による支給となります(詳しくはこちら)。

訪問看護を受けたとき(訪問看護療養費・家族訪問看護療養費)

法58条の2、59条の3

組合員又はその家族(被扶養者)が特に入院の必要がない慢性病などの場合で、かかりつけの医師に申し込み、指定訪問看護事業者から訪問看護を受けたときには、次の表のように組合員は一部負担金を、家族(被扶養者)は自己負担金を支払えば、この一部負担(自己負担)の額が一定額を超えた場合、組合員には一部負担金払戻金が、家族(被扶養者)には家族訪問看護療養費附加金が支給されます。

  共済組合の負担 一部負担(自己負担)
組合員
訪問看護療養費
療養費の7割 療養費の3割
被扶養者
家族訪問看護療養費
療養費の7割 療養費の3割
70歳以上75歳未満の組合員又は被扶養者
  …… 共済組合の負担8割、一部負担(自己負担)2割(昭和19年4月1日以前に生まれた者は、共済組合の負担9割、一部負担(自己負担)1割)。
    ただし、一定以上所得のある者は、共済組合の負担7割、一部負担(自己負担)3割。
義務教育就学前の子……共済組合の負担8割、一部負担(自己負担)2割。

高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

法62条の2

組合員又はその家族(被扶養者)が病気やケガをして医療機関にかかったときには、診療費(食事療養標準負担額、生活療養標準負担額を除きます。以下同じ)などの3割を自己負担することになっています(70歳以上75歳未満の組合員又はその家族は診療費などの2割(昭和19年4月1日以前に生まれた者は1割)又は3割を自己負担)。

したがって、診療費などが高額になると自己負担も多額になりますので、家計に与える負担の影響を考慮して組合員の負担をできるだけ少なくするため、以下の14の場合には高額療養費が支給されます。

また、自己負担の額から高額療養費として支給される額を控除したあとの額が一定額を超えるときは、一部負担金払戻金、家族療養費附加金又は家族訪問看護療養費附加金が支給されます(詳しくはこちら)。

高額療養費は、医療機関からの請求に基づき、通常共済組合で自動的に支給計算を行いますので、請求の必要はありません(附加金も同様)。

「限度額適用認定証」について

「限度額適用認定証」とは、70歳未満の組合員および被扶養者の医療費に係る窓口での経済的負担を軽減するため、組合員証と一緒に医療機関等に提示することで、窓口負担が次表の自己負担限度額までになる(高額療養費に相当する金額を窓口で負担する必要がなくなる)ものです。従来は入院時のみでしか利用できませんでしたが、平成24年4月1日からは外来時でも利用できるようになりましたので、通院等の外来で窓口負担が高額となる方も「限度額適用認定証」の申請をお勧めいたします。

なお、「限度額適用認定証」の交付を受ける場合は、共済組合事務担当者を通して「限度額適用認定申請書」を共済組合にご提出ください。

1.1月の一部負担金などの額が自己負担限度額を超えたとき

組合員又は家族(被扶養者)が、同一の月に1つの病院等に支払った一部負担金などの額が次の自己負担限度額を超えた場合には、高額療養費として支給されます。

70歳未満の組合員
表1
負 担 区 分 自 己 負 担 限 度 額
上位所得者T(標準報酬月額830,000円以上) 252,600円+(医療費−842,000円)×1/100
上位所得者U(標準報酬月額530,000円以上790,000円以下) 167,400円+(医療費−558,000円)×1/100
一般T(標準報酬月額280,000円以上500,000円以下) 80,100円+(医療費−267,000円)×1/100
一般U(標準報酬月額260,000円以下) 57,600円
低所得者(市町村民税非課税等) 35,400円
70歳以上75歳未満の組合員(高齢受給者)
表2
負担区分 自己負担限度額
外来(個人ごと) 入院を含めた世帯全体
一定以上所得者 44,400円 80,100円+(医療費−267,000円)×1/100
一  般 12,000円 44,400円
低所得者II
(市町村民税非課税)
8,000円 24,600円
低所得者I
(低所得者IIのうち一定
の基準に満たない人)
15,000円
後期高齢者医療制度の被保険者となった月(75歳に到達した月。ただし、月の初日に被保険者となった場合を除く。以下同じ)については、自己負担限度額は2分の1となります。また、組合員が後期高齢者医療制度の被保険者となった場合、その被扶養者は国民健康保険等に加入することとなりますが、この場合の被扶養者に係る自己負担限度額も同様に2分の1となります。

2.1か月の一部負担金などの額が21,000円以上のものが複数あるとき(世帯合算)

同一の世帯で(組合員及び被扶養者について)、同一の月にそれぞれ1つの病院等に支払った一部負担金などの額が21,000円以上のものが2つ以上ある場合には、それらの一部負担金などの額を合算した額から1–表1の自己負担限度額を控除した金額が高額療養費として支給されます。また、高齢受給者の場合は全ての一部負担金を合算して、1–表2を用いて支給額を計算します。

注1 後期高齢者医療制度の被保険者となった月又は組合員が後期高齢者医療制度の被保険者となったことによりその被扶養者が国民健康保険等に加入した月については、上記21,000円は10,500円となります。
注2 高齢受給者が後期高齢者医療制度の被保険者となった月に係る高額療養費は、世帯全体の支給額を計算する前に、個人ごとの外来の支給額、個人ごとの入院を含めた支給額を計算します。個人ごとの入院を含めた支給額の自己負担限度額は表2「入院を含めた世帯全体」の額の2分の1となります。

3.同一世帯で高額療養費が多数あるとき(多数該当)

高額療養費が支給される場合に、同一の世帯で、その月以前の12か月以内にすでに3回以上高額療養費が支給されているときは、4回目以降は一部負担金などの額又は合算した額から次の金額を控除した額が高額療養費として支給されます。

標準報酬月額830,000円以上の組合員 140,100円
標準報酬月額530,000円以上790,000円以下の組合員 93,000円
標準報酬月額280,000円以上500,000円以下の組合員 44,400円
標準報酬月額260,000円以下の組合員 44,400円
低所得者である組合員 24,600円
高齢受給者のうち、負担区分が
「一定以上所得者」の者
44,400円
後期高齢者医療制度の被保険者となった月については、上記の額は2分の1となります。また、組合員が後期高齢者医療制度の被保険者となった場合、その被扶養者は国民健康保険等に加入することとなりますが、この場合の被扶養者に係る上記の額も同様に2分の1となります。

4.長期にわたる高額な診療の特例

組合員又はその家族(被扶養者)が人工透析を必要とする慢性腎不全や血友病等と診断された場合、共済組合から「特定疾病療養受療証」の交付を受けることができます。この受療証を組合員証と共に医療機関に提示すると、この疾病の診療に関しては、各医療機関での各月毎の自己負担額が最高10,000円となり、10,000円(人工透析を必要とする70歳未満の組合員のうち標準報酬月額530,000円以上の者は20,000円)を超える診療費については、高額療養費として共済組合が直接医療機関に支払います。

注1 「特定疾病療養受療証」の交付を受ける場合は、共済組合に「特定疾病療養受療証交付申請書」を提出してください。
注2 後期高齢者医療制度の被保険者となった月については、上記の額は2分の1となります。また、組合員が後期高齢者医療制度の被保険者となった場合、その被扶養者は国民健康保険等に加入することとなりますが、この場合の被扶養者に係る上記の額も同様に2分の1となります。

高額療養費の支給基準

  • 暦月ごとに計算
    月の1日から末日までの受診について1か月として計算しますので、例えば、月の15日から翌月の14日まで月をまたがって入院したような場合で、初めの月の自己負担額が50,000円、翌月が40,000円であるように合計が定められた額を超えていても、高額療養費は支給されません。
    しかし、同一月内にいったん退院し、またそこへ入院したような場合は、合わせて計算されます。
  • 病院、診療所ごとに計算
    甲の病院と乙の病院へ同時にかかっているような場合でも、両方を合算することはしないで、それぞれの自己負担分について計算されます。
  • 歯科は別
    病院や診療所に内科などの科と歯科がある場合は、それらは別の医療機関として扱われます。
  • 医科と調剤の合算
    同月内に病院や診療所での受診と当該医療機関発行の処方箋による薬局等での調剤がある場合には、医科レセプトと調剤レセプトを1件として計算されます。
  • 入院と通院
    1つの病院や診療所でも入院と通院は別に扱われます。
  • 差額ベッド代
    保険外併用療養費の対象となるベッド代の差額は支給の対象になりません。

医療費と介護の負担が高額になったとき(高額介護合算療養費)

法62条の3

世帯内で医療保険と介護保険の両制度を利用し、年間(8月1日から翌年7月31日の12か月が計算期間)の自己負担額の合計が高額になったときは、次の自己負担限度額を超える額が支給されます。

表1 70歳未満の組合員
負担区分 医療保険+介護保険
上位所得者T 212万円
上位所得者U 141万円
一般T 67万円
一般U 60万円
低所得者 34万円
表2 70歳以上75歳未満の組合員(高齢受給者)
負担区分 医療保険+介護保険
一定以上所得者 67万円
一般 56万円
低所得者U 31万円
低所得者T 19万円
対象となる世帯に70歳以上75歳未満の者と70歳未満の者が混在する場合には、①まず、70歳以上75歳未満の者に係る自己負担額の合計に表2の自己負担限度額が適用された後、②なお残る負担額と、70歳未満の者に係る自己負担額の合計とを合算した額に表1の自己負担限度額が適用されます。

移送したとき(移送費・家族移送費)

法58条の3、59条の4

組合員又はその家族(被扶養者)が、病院などへ移送された場合で、次の要件のいずれにも該当すると共済組合が認めたときは、「移送費」又は「家族移送費」が支給されます。その額は、最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の旅費により算定した額です。

移送の目的である療養が保険診療として適切であること
患者が療養の原因である負傷、疾病により移動が困難であること
緊急その他やむを得ないこと
注1 看護人の付き添いを必要とした場合は、看護人の交通費なども支給対象になります。
注2 自己都合による転院等は支給対象となりません。

交通事故などにあったときの注意

法50条

1.組合員証等を使う場合の連絡

組合員や家族(被扶養者)が、交通事故などでケガをした場合に加害者があるときは、第三者の行為で起きたケガですから、一般的には、加害者がその損害を負担することになります。

しかし、このような場合であってもそのケガが公務上の災害や通勤上の災害でない場合は、組合員証等を使って治療することもできます。その場合は、必ず共済組合に連絡し、早急に損害賠償申告書等を提出していただきます。

2.組合員証等を使った場合の示談

組合員証等によって治療を受けたときは、共済組合は、被害を受けた組合員や家族(被扶養者)に代わって、治療費やその他立て替えた費用を加害者に請求する権利(代位請求権)を取得します。しかし、被害を受けた組合員や家族(被扶養者)が加害者と不利な示談をすると、共済組合はこれらの費用を加害者に請求することができなくなり、組合員自身に負担していただかなければならないことになりますので、組合員証等によって治療を受けたときの示談は、あらかじめ、共済組合と相談のうえで進めてください。

3.注意事項

交通事故にあった場合、まず次のことをしましょう。

  • 運転者の氏名、住所、免許証番号、車検証、自賠責(任意)保険の会社名・証券番号・連絡先、自動車の持主の氏名、住所(営業車のときは、会社名、代表者名)を相手方から聞き取ること
  • どんな小さな事故でも、警察に連絡し、事故の確認を受けること
  • どんな軽いケガでも、必ず医師の診断を受けること
  • 共済組合にすぐ連絡すること
  • 安易に「許す」ことがないようにすること